火をたくのはお気をつけて
このサイトでは、本来は技術やIT関連の話を書いていこうと思っていたのですが……
その矢先、地元で林野火災が発生しました。
「いっそURLを分けてブログ的なことも書いていこうかな」と思い立ち、今回はその第一弾です。
先日の火災
というわけで、今回は3月22日のお昼に発生した林野火災について書いていきます。
この日は久しぶりに、子ども2人を連れて公園へ。普段忙しいこともあり、僕一人で面倒を見ながら、遊んだり、犬がいたのでちょっと近づいてみたり……そんなこんなしていたら、妻がお昼ご飯を持ってきてくれて「いや〜疲れたなぁ」と一息ついたそのとき、電話が鳴りました。
「今日来るよね?」
最初は「え、消防団の活動何かあったっけ?」と思ったんですが……火事でした。
しかも建物火災。現場方向を見たら、黒い煙がもくもくと上がっていて、場所を確認すると山の近く。
「あ……これ、林野火災になるな」と半ば確信。
急いで子どもを連れて帰宅し、着替えて準備。少し時間はかかりましたが、連絡を取り合って何とか詰所に到着。
その頃には煙も白くなっていて、「これはもう確定だな」と。
人手がギリギリの状況だったので、必要最小限の人数で現場へ。
すでに現場に近い消防団が東側で「ジェットシューター(すごい水鉄砲)」を使って消火していたので、僕たちは西側の前線にホースを伸ばして待機することに。
風向き次第ではこちらに火が来る可能性もあったので、警戒しつつ、くすぶっている箇所を消防署の筒先(放水装置)で消火。
しばらくすると火の勢いも風向きも落ち着き、今度は東側の応援へ。
昼間しか飛ばせないヘリによる消火活動をしばらく見守ったあと、豊科の消防団と交代して山の中へ。
道もない斜面を登りながら、ジェットシューターでくすぶり火を消していきます。
意外にも、くすぶっている火って簡単には消えないんです。
たぶん炭化した部分が断熱材のようになって、火を閉じ込めているのかと。
ウォーターチャージャー(水補給拠点)のすぐそばでも火が出ていて、倒木や薬剤がかけられた松など、乾燥している木がかなりの燃料に。
さんざん水をかけた倒木が、少し経つとまた燃えたり。
切り株にも火がつくと、これがまた手強い。
18L入るジェットシューターを一本丸々使って、やっと一つ消火できるくらいです。
そんなこんなで日も暮れはじめ、19時に一旦解散。
夜は風もなく、火の広がりがなかったことを祈るばかりでした。
翌日、23日
この日は6時から活動する部隊と、僕たちは9時から応援組。
9時の時点では「ほぼ鎮圧」との情報で、しばらくは待機が続きました。
火事の現場って、意外と待機の時間が長いんです。
手が空いているメンバーで撤収作業をしたり、頂上から降りてくる人を迎えたり。
幸いにも消防団から負傷者は出ず、火が手に負えなくなることもなく、無事(?)に終わりました。
閑話休題:火事現場で思ったこと
今回の火災で改めて強く思ったのは、「絶対に一人で野焼きをしないでほしい」ということ。
やるにしても、せめて風のない早朝だけ。それだけは本当に守ってほしいです。
気になって調べてみたところ、山火事と森林の損害賠償について、こんな情報がありました:
- 山火事の損害賠償が認められるのは“重過失”の場合のみ(失火責任法)
- “重過失”とは「極めて容易に結果を予見できた」ことを指す
- 山火事が“過失”で発生した場合は「森林法違反」となり、法定刑は罰金50万円以下
- 例:バーベキューの炭を裏山に捨てて、まだ火がついていた→重過失
詳細はこちらのサイトに掲載されています:
今回のような「野焼き → 建物火災 → 林野火災」という流れは、重過失には当たらないようですが、だからといって野焼きを推奨するつもりは一切ありません。
消防団があるのは、こういう時のため。
でも、地域に若い人は少なく、同世代からの理解もなかなか得られず……
「マネジメントする立場の人の言動って、それでいいの?」なんて思ったりもします。
というわけで、最初の記事は「消防団活動」についてでした。
技術とは関係ない話でしたが、読んでいただきありがとうございました。
